まわりに付き合う相手とか結婚を、親から反対された人っていますか?
わたしの場合、親が反対する理由は「相手が外国人だから」ということでした。今となれば親はとても心配してくれていたんだということもわかります。
でも当時は親子なのになんだか敵、味方のようになり自分の主張を通すのに必死でした。もちろんというか結局わたしは折れませんでした。
そして最終的に結婚を認めてもらうというところまでこぎつけました。
こういうことに親が口を挟むのは、日本の文化だから?となんとなく考えていました。
ところが同じようなことがカナダでもあると友人のカップルから聞き、とても驚きました。そのカレンとエリックはとても仲が良く小さな子どもが3人いるカップル。
小さな頃から近所に住んでいた幼なじみのふたり。
今はカレン、エリックのどちらの両親もときどき訪ねてきています。まさかそんなことが以前あったとは全く想像できませんでした。
どうしてカレンとエリックの結婚が反対されたのか?そしてそうなった時、二人はどうしたのでしょうか?
もくじ
親に結婚を反対された時、親元を離れ遠くに引っ越した
カレンとエリックは、二人の地元から約500km離れたオタワに引っ越し。そして反対されていた親から距離をおきました。
そして結婚しました!めでたしめでたしです♪
簡単そうに言っていましたが、色々あったんだとは想像がつきます。エリックの親は最初から反対どころか大賛成だったのです。
大反対していたのは、カレンの両親。特に譲らなかったのはお母さんの方だったとか。
エリックは親に結婚を賛成されていたにも関わらず、状況打開のため大好きな親元を離れます。そして遠くの見知らぬ街に引っ越すことになりました。
親に結婚を反対されたカレンの家庭状況
カレンはカナダ政府で働くとても優秀なワーキングママ。言葉に関して言えばバイリンガルどころか、トリリンガル。トリリンガルというのは3ヶ国語を話せるということです。
カレンの場合は、英語・フランス語・中国語。カナダ人は、英語・フランス語のバイリンガルは特に珍しくないですがそれにプラス中国語!
それはカレンのご両親が若い頃、中国からカナダに移住してきた元中国人だからです。カレンはカナダで生まれましたが、家庭では両親・弟と完全に中国語で会話をしていました。
カレンのお父さんは仕事のため英語を覚えましたが、お母さんは家にいたため今でもほとんど英語を話しません。
カレンは家では中国語を、家以外では英語・フランス語を使って暮らしてきました。
エリックの家庭は家族全員がフランス語で生活しています。
親が結婚を反対した理由
カレンのご両親の反対理由は次の通り
−エリックが中国系カナダ人ではない。
−エリックの職業が弁護士またはエンジニアではない。
と思ったのはわたしだけではありません。
中国から移民としてカナダにきて、言葉もあまり話せず苦労してきたご両親。カレンには同じ文化のエリートと結婚してほしいと願っていました。
親から中国的考えをある程度、受け継いでいるもののカナダで生まれカナダ人として育ったカレン。親と話し合いを続けたものの、カレンのことを理解しようとしない両親に向かって、
「Too Bad! わかってもらえなくて残念。悪いけど自分の人生は自分で決めるわ、そして自分のパートナーも自分で選ぶから!」
とキッパリ言って荷物をまとめエリックと一緒にオタワに引っ越してしまいました。
ちなみにカレンの弟は中国系のカナダ人女性と結婚しています。親の意向をくんだのか、たまたまなのかはよくわかりません。
カレンの話を聞いてからよく注意していると、中国系のカナダ人同士でよく一緒にグループでいたり結婚している人が多いように思えます。
中国人の人たちは国を離れてからも、独自の文化を保とうという強い絆で繋がっています。
親に結婚を反対されたカレンとエリックの現在
今は3人の小さな子供に恵まれとても幸せそうです。エリックは優しいパパで子どもが生まれると最初はカレンが育休を、そして次にエリックが2ヶ月くらいの育休をとるのです。
6、7年子どもはいませんでしたが子どもが生まれた頃から、カレンの両親もよく訪ねて来るようになりました。
エリックにカレンの両親に対してどう思うのか聞いたことがありました。彼いわく、「別にもう終わったことだからいいよ、子どもは可愛がってくれるしね」と言っていました。
そしてエリックはカレンのお父さんとそのことについて話したことがありお父さんの方から、「悪かった」と謝ってくれたと言っていました。そして今は2人は仲良しになりました^^
何がキッカケだったかは忘れましたが、2人とLGBTについて話したことがありました。二人とも、
「うちは子ども3人いるから1人くらいLGBTということになるかもしれない。そうなったら心のそこからサポートするよ。人生は一度しかないから自分の好きなように生きてほしい」と言っていました。
カレンとエリックの子育ての仕方、結婚の難関を乗り越えた時と同じやり方です。
親に結婚を反対された【カナダのとある結婚事情】まとめ
今回のカレンとエリックの場合はカレンのご両親が中国出身でした。たまにそういう話を聞くと、インド系だったりなぜかアジア系の家庭の場合が多いような気がします。
親の教えには従がったほうがいいというのは、アジア系の特徴?
カレン、自分で自分のことを「見た目は中国人、でも中身はカナダで育った白人」と言っています。「自分の人生は自分で決めるわ!」
こんな素晴らしいことを言いながらとても細やかな気づかいのできるわたしの大好きなカレンです。