イースターが近づくとよく目につくもの
- うさぎ
- たまご
- チョコレート
- パステルカラーの飾りなど
どこのお店に行っても、春が一気に来たような飾りつけ。
イースターといえば子供たちがエッグハントをして楽しむ行事というイメージがあるのではと思います。
でも実はイースターはキリスト教ではとても重要な宗教的な祝日。
クリスマスの次に盛大にお祝いされる日です。
今回はわたしがカナダでイースターに経験した、あまり知られていないイースターのキリスト教的な6つの習慣を紹介します。
祝日もバックグラウンドやその裏の意味を知るとまた見る目が違ってきますね!
もくじ
カナダのイースター 宗教的な意味とその行事
海外でのイースターは元々キリスト教の重要な祝日です。
カナダではキリスト教信者の中でもふだんあまり教会に行かないという人も大勢います。
中でもクリスマスとイースターだけは教会に行くという人たちも。
そういう人たちのことを、Chreaster( ChristmasとEasterを掛け合わせたもの)と呼ぶそうです^^
これはクリスマスとイースターがキリスト教信者にとって、それほど大切ということを表しています。
ということでわたしはクリスチャンではありませんが、イースターには毎年教会にいきます。
カナダのイースター 宗教的な意味
最初はイースターが一体どんな日なのかも知りませんでした。
クリスマスはキリストの誕生日ということはみんなが知っています。
カナダに引っ越してきてから、子供たちが公立のカトリックの小学校に通い始めました。
ここでそれまで知らなかったキリスト教の習慣についてわたしも習うことになりました。
イースターについてはまず、
- イースターはキリスト教で復活祭
- キリストが処刑され、3日後復活した奇跡をお祝いする祝日
- イースターの40日前から、いろんな準備が始まる
ということを覚えました。
カナダのイースター 宗教的な行事
私たちがふつうにイースターホリデーと呼んでいるのは、
4月10日(金) Good Friday (グッドフライデー)
4月11日(土) Holy Saturday (ホーリーサタデー)
4月12日(日) Easter Sunday (イースターサンデー)
4月13日(月) Easter Monday( イースターマンデー)
この4日間学校、仕事が休みになります。
でもこの4日間のイースターホリデーの前に、いくつかのイースター関係の地味な行事が教会で行われています。
レント/四旬節 または 受難節
あまり知らないキリスト教の習慣①
キリスト教徒の間でイースターを待つ期間、2020年の場合2月26日(水)〜4月9日(木)をLent (レント)と呼んでいます。
レントの間キリスト教徒は40日間信仰心を試すため自分で決めて何か食べたり、する事を我慢します。
伝統を大切にする熱心なキリスト教信者は、40日の間肉類・魚類・卵・脂肪類を絶食します。
多くのキリスト教信者たちは何か一つ、毎日の生活の中から我慢します。
- チョコが好きだけどレントの間は食べることを我慢する。
- この期間だけお肉類を食事から除き、ベジタリアンになる。
- アルコールを飲まない。
- テレビを見ない。
- SNSをやらない。
私の周りのカトリック教徒の人たちは、「今年のレントは何をギブアップしよう?」と「今週の週末は何しようか?」という感じで言っていたので驚きました。
レントはイースターサンデーの40日前から始まります。
Ash Wednesday(アッシュ・ウェンズデー)/灰の水曜日
あまり知らないキリスト教の習慣②
レントの始まる日はAsh Wednesday(アッシュ・ウェンズデー)と呼ばれます。Ash Wednesdayは日本語では「灰の水曜日」。
キリスト教徒はこの日に教会で、額に灰(ash)で十字架をつけてもらいます。
キリスト教信者であるということの確認、そしてこの日からレントが始まるということの決意を表すものかもしれません。
わたしはカナダに住んでいますが、アメリカのニュースのCNNをよく見ることがあります。
「アッシュ・ウェンズデー」に関して驚いたことがあります。
CNNで夜のニュースの人気解説者が額に灰(ash)の十字架をつけたまま出演。彼は笑って、「アッシュ・ウェンズデーだからね!」と言っていました。
もっと驚いたことにその日のゲスト出演者も額に灰(ash)の十字架!
この番組を見たわたしの夫のコメント。
「仕事でテレビ局に入る前に教会に行ってきたんだね。」
CNN: Ash Wednesday edition ✝️ pic.twitter.com/02gmGN4uiw
— Tara Mulholland (@tara_mulholland) March 7, 2019
このように日常生活で実際には行われているんだと実感。
何も知らずにこのニュースを見たら、絶対「一体これはなんだ?」と思ってました(・_・)
Shrub Tuesday(パンケーキの日)/告解火曜日
あまり知らないキリスト教の習慣③
順番が反対になりましたが、この日はアッシュ・ウェンズデーの前日でパンケーキの日とも呼ばれています。
どうして「パンケーキの日」?ってなりますよね。
レントが始まるアッシュ・ウェンズデーの前に、肉類・魚類・卵・脂肪・牛乳・お砂糖などを使い終えようということ。
パンケーキを作れば卵・牛乳・お砂糖などが消費されるということでこの伝統が始まったとされています。
パンケーキは卵、牛乳、砂糖などの旨味豊富な食材を消費するので、四旬節に先立つ告解火曜日と結びつけられている。この後、四旬節の40日間は断食期間となるからである。典礼にのっとった断食においては簡素な食事をとり、楽しみとなるような食事は控えることが強調されている。多くの文化において、これは肉、乳製品、卵をとらないことを意味している。
(引用 ウィキペディア)
四旬節=レント、告解火曜日=Shrub Tuesday(パンケーキの日)
Shrub Tuesday(パンケーキの日)は子どもたちが通っていた小学校では、毎年ランチ(昼食)にパンケーキが出されました。
PTAの役員が大きなプレートを使い、学校で生徒や先生たちの分を焼いてくれてました。
学校中全員の分ですよ!
子供たちはShrub Tuesdayはどうかわかりませんが、この日のことはきっと「パンケーキの日」ということで記憶しているなぁ(笑)
「Shrub Tuesday(パンケーキの日)に次の日から食べられなくなる食品類をまとめて食べる」というのがMardi Gras(Fat Tuesday)と正式に呼ばれるように。
そしてアメリカのルイジアナ州ではこの日が何と美味しいものを食べるというカーニバルの日になりました。
Palm Sunday/エルサレム入城の日
あまり知らないキリスト教の習慣④
キリストが処刑から3日後復活するイースターサンデーの1週間前。
この日からキリスト教のカレンダーではHoly Week(聖なる週)に入ります。
キリスト教会ではこの日のミサでヤシの葉(Palm)を渡されることが多いです。
キリストが十字架にかかり亡くなってから三日後に復活したとキリスト教徒が信じるている一週間前に、エルサレムへ入城した日をPalm Sunday(パーム・サンデー)と呼びます。
キリストがエルサレムに到着したとき、待っていた人々によってキリストの足元にヤシの葉(Palm)がおかれたといわれています。
Easter Sunday/復活祭
あまり知らないキリスト教の習慣⑤
この日はキリストが処刑されてから3日目に復活した日。イースターサンデーとしてお祝いされ、この日の朝イースターのエッグハントも行われます。
教会ではイースターのミサが行われます。
そしてイースターのミサの中で新たにキリスト教信者になる洗礼式が行われました。
イースターサンデーの洗礼式はとても特別な意味があるということ。大人の洗礼者の中には感動のあまり泣いている人も!
わりと宗教に無頓着な私にとっては、違う世界をみたようでした。
家族で集まってイースターのディナーを食べるのもイースターサンデーが多いです。
イースターのディナーに関して詳しく知りたい方は次の記事をどうぞ!
カナダのイースター 白ユリを飾る
カナダではイースターに白ユリ(イースターリリー)で家を飾ったり知り合いに白ユリを贈ったりという習慣があります。
あまり知らないキリスト教の習慣⑥
白ユリを飾る
キリスト教で白ユリは「潔白」、「無実」、「愛」、「希望」を表します。
そしてキリストが処刑され死から復活したシンボルの花とされています。
確かに白ユリのお花は上に向かって開き、美しく凛としたイメージですよね。
イースターの時期、キリスト教会の中は鉢に植えられた白ユリできれいに飾られます。
花屋さんもこの時期白ユリでいっぱいです。
まとめ
可愛いイースターバニーの飾りや楽しいエッグハント!
こんなわくわくした行事も楽しみながら、教会へも足を運んでいるキリスト教信者の人たち。
春が来る!4連休がくる!イースターがくる!
イースターには家族そろって楽しく一緒に時間を過ごすことができれば、これが一番うれしいイースターバニーからのプレゼントかな?(*´ー`)
- Lent (レント)
- Ash Wednesday(アッシュ・ウェンズデー)
- Shrub Tuesday(パンケーキの日)
- Palm Sunday (エルサレム入城の日)
- Easter Sunday (復活祭)
- 白ユリを飾る
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カナダの祝日に関しては次の記事をどうぞ!